2000年02月29日

あちこちで細かなトラブルがあった模様の400年に一度の閏年。

4年に一回の閏年というのはシーザーが紀元前46年に制定したものである。そして紀元前8年のアウグスツス帝のときに8月を31日にするなどのワガママな改正をし、その後1600年もの間使用された。

しかし一年の流さは365.2422日。4年に一回では128年にしてちょうど一日の誤差が生じてしまう。1600年も使用されたのだから、10日ほどずれてしまった。これを改正したのが、グレゴリオ暦であり、1582年に制定された。10月4日の次の日を10月15にし、400年に3回うるう年をやめることにしたわけである。

そこで100で割れる年は平年。ただし400年で割れる年は閏年ということになる。ちなみにそれでも3000年に一日の誤差が生じるらしい。この閏年をいつ挿入するのかは決められていない。

ただし、このグレゴリオ暦、すぐに使われたわけではないようだ。現在の標準時のもとになっているイギリスでは1752年の9月2日に適用された。このとき暦の上で「ずれ」の12日を飛ばしている。

なお、UNIXであれば

% ncal -s IT 1582
% cal 1752
とすることによりイタリアでの暦、イギリスでの暦を見ることができる。今から考えれば不思議なことだが、200年にもわたってイギリスとイタリアの暦は10日以上もずれていたのである。

つまりローマ以外では1600年は特別な閏年ではなかった。今年は400年に一度どころか史上初の特別な閏年ということになるわけだ。

参考 「暦の科学」「man cal」

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