正257角形

定規とコンパスだけで正17角形が作図できることを発見したガウスは数学者になることに決めたという・・・

参考までに定規というのは目盛りがなく、線を引くことくらいしかできない。コンパスも円をかくだけ。そんな操作の組み合わせで円の中に17角形を書く事ができるというのだから、不思議です。

なんてのが小学生のころ読んだ学研の本かなんかに書いてありました。

といってもどうやったら作図できるかなんて、皆目見当もつかないというのが本当のところでは?(ちなみにWikipediaに作図方法が乗ってます)

他にも作図可能な正多角形はわかっていて、各数が素数(と4)のものを列挙すれば

正三角形、正方形、正五角形、正17角形、正257角形、正65537角形。

および、これらの2のベキ倍上だけ。よって正六角形とか正八角形とか正10角形は作図ができるけど、正7角形とか正9角形は無理なのです。これより大きいものがあるのかどうかは、未だ未解決だそうな。

で、正17角形が作図が出来るということはx^17-1の根が平方根だけをつかって現せるということと同値なのです。実際Wikipediaには答えがのってます。

じゃぁx^257-1の根も平方根だけで現せるということになるわけですよね。それはいったいどうなるんでしょうか?

ということで計算してみました。(代数学の本読まないと、こんな計算方法思いつかないけどなー)

LaTeXできれいに書いて清書しようとおもったけど、あまりに膨大な式になるので(何しろ平方根が8個入れ子になる)、calcというUNIXのアプリで計算できる形式にしました。bcだと最後の負の平方根が計算できないんですよね。 これを実行すると、最後にx0に1の257乗根が格納され出力されます。エクセルのマクロにしようかとおもったけど、めんどくさいんでパス。

a0 =-1/2+sqrt(257)/2

a1 =-1/2-sqrt(257)/2

b0 =a0/2+sqrt(a0^2+64)/2

b2 =a0/2-sqrt(a0^2+64)/2

b1 =a1/2+sqrt(a1^2+64)/2

b3 =a1/2-sqrt(a1^2+64)/2

c0 =b0/2+sqrt(b0^2-4*(2*b0+5*b1+4*b2+5*b3))/2

c4 =b0/2-sqrt(b0^2-4*(2*b0+5*b1+4*b2+5*b3))/2

c1 =b1/2-sqrt(b1^2-4*(2*b1+5*b2+4*b3+5*b0))/2

c5 =b1/2+sqrt(b1^2-4*(2*b1+5*b2+4*b3+5*b0))/2

c2 =b2/2+sqrt(b2^2-4*(2*b2+5*b3+4*b0+5*b1))/2

c6 =b2/2-sqrt(b2^2-4*(2*b2+5*b3+4*b0+5*b1))/2

c3 =b3/2-sqrt(b3^2-4*(2*b3+5*b0+4*b1+5*b2))/2

c7 =b3/2+sqrt(b3^2-4*(2*b3+5*b0+4*b1+5*b2))/2

d0 =c0/2+sqrt(c0^2-4*(2*c0+2*c2+c4+2*c5+c6))/2

d8 =c0/2-sqrt(c0^2-4*(2*c0+2*c2+c4+2*c5+c6))/2

d1 =c1/2+sqrt(c1^2-4*(2*c1+2*c3+c5+2*c6+c7))/2

d9 =c1/2-sqrt(c1^2-4*(2*c1+2*c3+c5+2*c6+c7))/2

d2 =c2/2+sqrt(c2^2-4*(2*c2+2*c4+c6+2*c7+c0))/2

d10=c2/2-sqrt(c2^2-4*(2*c2+2*c4+c6+2*c7+c0))/2

d3 =c3/2+sqrt(c3^2-4*(2*c3+2*c5+c7+2*c0+c1))/2

d11=c3/2-sqrt(c3^2-4*(2*c3+2*c5+c7+2*c0+c1))/2

d4 =c4/2+sqrt(c4^2-4*(2*c4+2*c6+c0+2*c1+c2))/2

d12=c4/2-sqrt(c4^2-4*(2*c4+2*c6+c0+2*c1+c2))/2

d5 =c5/2+sqrt(c5^2-4*(2*c5+2*c7+c1+2*c2+c3))/2

d13=c5/2-sqrt(c5^2-4*(2*c5+2*c7+c1+2*c2+c3))/2

d6 =c6/2-sqrt(c6^2-4*(2*c6+2*c0+c2+2*c3+c4))/2

d14=c6/2+sqrt(c6^2-4*(2*c6+2*c0+c2+2*c3+c4))/2

d7 =c7/2+sqrt(c7^2-4*(2*c7+2*c1+c3+2*c4+c5))/2

d15=c7/2-sqrt(c7^2-4*(2*c7+2*c1+c3+2*c4+c5))/2

e0 =d0/2+sqrt(d0^2-4*(d0+d1+d2+d5))/2

e16=d0/2-sqrt(d0^2-4*(d0+d1+d2+d5))/2

e1 =d1/2+sqrt(d1^2-4*(d1+d2+d3+d6))/2

e17=d1/2-sqrt(d1^2-4*(d1+d2+d3+d6))/2

e2 =d2/2+sqrt(d2^2-4*(d2+d3+d4+d7))/2

e18=d2/2-sqrt(d2^2-4*(d2+d3+d4+d7))/2

e7 =d7/2-sqrt(d7^2-4*(d7+d8+d9+d12))/2

e23=d7/2+sqrt(d7^2-4*(d7+d8+d9+d12))/2

e8 =d8/2-sqrt(d8^2-4*(d8+d9+d10+d13))/2

e24=d8/2+sqrt(d8^2-4*(d8+d9+d10+d13))/2

e9 =d9/2-sqrt(d9^2-4*(d9+d10+d11+d14))/2

e25=d9/2+sqrt(d9^2-4*(d9+d10+d11+d14))/2

e15=d15/2+sqrt(d15^2-4*(d0+d1+d4+d15))/2

e31=d15/2-sqrt(d15^2-4*(d0+d1+d4+d15))/2

f0 =e0/2+sqrt(e0^2-4*(e1+e23))/2

f32=e0/2-sqrt(e0^2-4*(e1+e23))/2

f24=e24/2-sqrt(e24^2-4*(e15+e25))/2

f56=e24/2+sqrt(e24^2-4*(e15+e25))/2

g0 =f0/2+sqrt(f0^2-4*f56)/2

x0 =g0/2+sqrt(g0^2-4)/2

x0

x0^257
あとはこれを元に誰か作図してくれぃ。 え?正65537角形?求める原理はわかったけど、激しく面倒。

Posted by issei

カテゴリ: 数学

コメント一覧

出来もしないのに、コピーしてる自分がいました。  
PICKY

人の手で実際にコンパスと定規使ったとしても精度が出ないので作図は厳しいでしょうねぇ。 実世界では線には太さがあり点には面積がある(体積もかな?)。 定規では直線は引けない、コンパスで同じ長さを正確に切り取ることもできない。 ...ってことで、どれくらいの精度があればそれらしい図になるかという別の分野の問題になるのでした :-)
ふたつき

・・・・すみません。数式の途中で目を離してしまいました。(_ _。) ・・・・というより、「2のべき倍上」のあたりからすでに目と脳が分離していました・・・・・ 脳を鍛えねば~~w
ゴンゾー

そういえば定規とコンパスで平方根を求めるのにあたる 操作がどういうものか、ずーっと気にはなってたものの 自分で考えて辿りつけてないです。 長さaの線分が与えられたときに長さsqrt(a)の線分を 作図しなさい、と言われたとしても暗黙に長さ1ってのが 与えられなければsqrt(a)なんて長さも決まらないのは 乗除算と同じなのはわかるのですが、そこからが...。
ふたつき

発想としてはむしろ逆で長さ1の線分が与えられたときにそれをa倍できる。また1/b倍もできる。ってかんじですかね。 よって任意の有理数が作図できる。そして、√aも作図できるので、有理数ならびにそれの平方根を繰り返して出来る数が作成できるということになります。
Isami

あれ? 「そして、√aも作図できるので」といったとき、aには aが有理数,有理数の平方根を4則演算と平方根の組み合わせて 表現できる数という条件がつくのでしょうか? たとえば、長さ1の線分が与えられたところに、超然と e(自然対数の底)という長さの線分が出現したとして、 √eという長さの線分が作図は出来ない? 乗算・除算の場合には、a,bは任意の正数以上には条件が つかなくてたとえばそれぞれ長さ1,π,eの線分が与えられたとして 長さπ・e, π/eの線分の作図は可能ですよね。 定規の操作にはもちろん「測る」というのがありませんので、 a倍する、というのを言うときには長さaの線分を用意しないと とすると、「長さ1の線分が与えられたときにそれをa倍できる」 という言い方はあまり意味がなくて、「長さ1の線分と長さbの線分が あるところに、長さaの線分が与えられたとき、長さa・bの線分を 作図することができる」になるのではないかと。 で、通常はこういう言い方じゃなくて「長さがそれぞれa,bの線分が 与えられたとき、長さa・bの線分を作図することができる」と 長さ1の線分が与えられることを省略して言うんじゃないかなぁ、と 勝手に想像したので「暗黙に長さ1ってのが与えられなければ」 という書き方をしたのでした。 わかりにくくてごめんなさい。
ふたつき

長さ1の線分と長さeの線分が与えられれば√eは作図できますよ。 もちろん√e、√√e、√(√2+√e) なんて数も作図可能。 ただし、1からスタートして有限回の操作でeにはたどりつけません。 そんなわけで、あんなたとえになったわけです。
Isami

作図あります。 ここです。式を見る限り同じ方法ですね。
mmm