1999年11月18日

資料として読むはずだったファインマン物理学が行方不明。しゃーないので、皇帝の新しい心からテキトーにピックアップ。以下続き。

つまるところ、量子力学では全ての事象は確率振幅の重ね合せであるわけだ。

そこで、シュレディンガーは次のように考えた。完全に密閉した部屋に猫を入れておく。外からは見ることはできない。そして中には青酸の入ったビンを入れておく。そしてスリットも中に入れておく。もちろん外からは見ることはできない。

さて中で光子が一個飛び出した。下を通過したら青酸のビンが割れるように仕込んでおく。ガリッと音を出すかわりにビンを割ればよいだけである。

ふたを開けてみて、猫が生きていれば、上のスリットを光子が通過した、死んでいれば、下のスリットを光子が通過したと認識することができる。つまり、猫の生死は確率振幅で現わされ、それは光子が上を通過する確率と下を通過する確率に等しいことになる。

スリットの実験では光子は検出器がないかぎり、どちらを通過したのかわからない。かと言って検出器があると、その瞬間確率振幅がぶっこわれてしまう。

では猫の場合はどうか?ふたを開けるとまで、どちらを通過したのかは判らない。しかし、ふたを開けると光子がどちらを通過したのかは自明だ。では猫は観測した瞬間に死が確定したのだろうか?これがシュレディンガーの猫のパラドックスである。

例によって深く考えないこと。

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