日々うっかり
【真うかつエピソード6360】
はい。てなわけで絵で見るエメラルドソード・サーガのおまけ、その2です。今回はこのサーガきってのチート、アレシウスについて語りたいと思います。
・・・え?チートだって?全然活躍したイメージないけど、と思われるかもしれませんが、そこが彼のチートたる所以でもあります。まず彼の能力の『千里眼』。これがもうチートとしか言いようが無いスキルです。だって敵の情報が筒抜けになるんですよ?勝てるでしょ、普通。
しかし結果的にはあのような残念な事態を引き起こしたのは暗黒王軍との戦力差が開きすぎていたから、ってのもありますが、彼の行動がトンチキにも程があるところに起因しているとしか思えません。実際思いつくだけでも彼は以下のような失態を晒し続けています。
・「カオスの門」の番人でありながら、イカレンの秘密を知らなかった。 → あまり大きな瑕疵ではないですが、おかげで半日時間を無駄にした。
・ハーガーでの人質交換時に、さして行く必要性が感じられないのにのこのこついていった。 → アンセロットの砦はその間指揮者がいなくなる・・・のはあんまりなので副隊長キャラをわざわざ作ることになった(結果的に本来存在しないこの副隊長には大分活躍してもらうことになりました)
・氷の戦士の逃亡時、完全に彼の姿を見失った → おそらく本格的な戦争の勃発を前に暗黒王軍の動向に集中していた為と思われますが、戦士の発見が遅れたおかげで、治療にかける時間を無駄に費やすハメに。
その他ダーガーの裏切りの兆候を見抜けなかった、など、賢者にしては賢くない点色々ありますが、まぁ細かい事です。
しかし彼の魔法使いの能力としては、ラストでヴァンカーに圧勝しているなど、本気を出せば相当強いと思われます。が、彼が本気を出すことはありませんでした。理由としては「指輪物語」のガンダルフがそうであったように、この世界で高ランクの魔法使いが本気を出す=世界の滅亡に繋がる程の大惨事になりかねない、からなんじゃないかと思われます。彼はチートであるが故に裏方に徹し、表舞台に出ることを拒み続けたのでは無いかと。最後にヴァンカーと対峙したのも、氷の戦士が死んで半狂乱になっていたから、と言い訳しておりますし。
また、彼は一連のこの物語の書き手ですが、関係者の殆どが死亡or行方不明になっているため、伝説の記録者としては唯一の生き証人になっております。つまりある程度物語を都合のいいように改竄できるワケで・・・そいう意味では氷の戦士はこの爺と仲良くなっていたことを神に感謝せねばならんでしょう。多分相当脚色されてると思いますよ。ダーガーも物語上戦士に協力した英雄扱いになってますが、それまでの彼の悪行を考えると普通そうはいかないワケで・・・ま、アレシウスの尽力の結果でしょう。彼はトンチキの狸爺であったかもしれませんが、基本的に善人ですからね。
てなところで、次回はダーガーの人物について触れたいと思います。
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