日々うっかり
エルノアとトーラルドの滅亡を聞いた際に戦士の発した雄たけびはドラゴンランドの先に住むエルフやトロールの耳にまで届いたそうな。ホンマかいな。
【真うかつエピソード6316】
前回のあらすじ:
回復した氷の戦士はアルガロード国王ハロルド三世に謁見し、色々話し込んだ。
・・・ハイ、というわけでラプソディー・オブ・ファイアの名曲シリーズ、エメラルドソード・サーガの曲紹介、5thアルバム「Power Of The Dragonflame」より2曲目の「Knightrider Of Doom」のご紹介、その2です。大体の状況説明は前回の通りなので、今回は一番の邦訳歌詞のご紹介から入ります。
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宿命の騎士
セイレーンの灰色の涙により幻影が褪せ行く 其は街を覆う惨劇の恐怖に因りもたらされし冷気 劫火燃え上がり、死者は蘇らん 七つの暗黒の炎、其の混沌の門が開かれん
(騎乗せよ)宿命ニ (騎士よ)我ハ従ワン・・・ ・・・此ノ運命ノ支配ニ!
此の血塗られし黎明の中 我は我が魂を浄化せん 復讐の精神を呼び起こさん 憤怒の為の英知など認めぬ 沈黙せし愚者よ、鬨の声を上げよ 今こそ宿命の使徒と成れ!
此の血塗られし黎明の中 我は我が魂を浄化せん 復讐の精神を呼び起こさん 憤怒の為の英知など認めぬ 沈黙せし愚者よ、鬨の声を上げよ 今こそ宿命の騎士と成れ!
この曲、最初聴いた時のイメージとしては、「チっ・・・まだダークランドのターンが続いているのかよ」、でした。まずタイトルが紛らわしい。"doom"には確かに「運命」という意味もありますが、元々の意味合いは「滅亡」とか「滅び」なんですよ。「運命」にしたって決して前向きな意味ではなく「悪い予兆」といったニュアンスを含みます。なもんで、オイラの翻訳第一稿は「地獄の門も開いちゃったしもう無理ぽ。諦めて滅びの運命に従おうず」って空気になってる巷の情景を描いた感じでした。
いやでもやっぱ違うんじゃないか・・・と思いなおしたのは、「(騎乗せよ)宿命ニ(騎士よ)我ハ従ワン・・・」この片言で書いてある部分、ここまでオイラは基本的に英語以外の言語の歌詞は片言表記にしてきたんですが、ここの部分も実はイタリア語です。ここまで何回かイタリア語、ラテン語の歌詞はありましたが、全てコーラスパートでした。メインボーカルのファビオさん自身はここまで頑なに母国語は発してこなかったんです。しかしここに来ていきなり「デスティーーーノ!ミァレレレレレンド!」と巻き舌でシャウト、これがまぁ実に生き生きと楽しそうなんだわ。
あと、この先の曲になりますが、Lamento Eroicoという全編イタリア語の歌詞の歌があります。これがまた氷の戦士が珍しく心の底からの本音を吐露している曲で、ということは辺境の国出身の戦士は普段は魔法王国標準語である英語を話しているけど、つい本音が出た時は母国語のイタリア語が出ちゃう設定なんじゃないか、と。つまり運命に従おうとしているのは戦士である、と考えると本稿以外の解釈は無いですね。しかし2か国語を使いこなすとは脳筋と見せかけといて意外とインテリだな、戦士。
いやしかし実際ヤバかった・・・3rdアルバムの紹介ブログが終了した辺りでようやく間違いに気づいたんだぜ(^^;。
それではそろそろ曲紹介に参りましょう。
前奏曲に続く2曲目は名作である、というこのシリーズの伝統は今回も守られました。緊迫感のあるシーンだけあって全体的に暗い曲調ではありますが、非常に滑らかに展開するハイスピードなメタルナンバーです。勿論ファビオさんのイタリア語も良いアクセント。敢えて文句をつけるとしたらデジタルに落とした時の前奏曲との繋ぎが各アルバム2曲目のWarrior Of Ice,Emerald Sword,Dawn Of Victoryと比べると一番汚い・・・。この曲から聴いてもちょっと酷いです。何とかならんもんですかねぇ。
ではもう少しだけ話を進めましょう。
・戦士が落ち着いたところで王様が再び語り掛けます。
王:さて、君が運命に乗っかる事に決めた以上、我々も君にそれ相応の待遇を用意しなければいかんね。
だがその前に君にして欲しい事が一つあるのだが。
戦:何でしょう?
王:服着て。君の田舎じゃ上半身裸が正装かもしれないけど、アルガロードの将軍がその格好だとちょっとアレだから。
戦:(・・・ちょっとカチンとくる言い方っすねぇ;・・・てか・・・)
将軍・・・ですか?
王:「エメラルドの剣を手に入れし戦士は、魔法王国群の救済が為に集いし勇敢なる聖戦軍の猛者共を統率す、という名誉を得られん」
この予言は結構世間でも知られた一節だと思っていたが。
というわけで君を我が国の将軍の最高位である『龍将』に任ずる。
てなところで今回は終わりです。次回は5thアルバム「Power Of The Dragonflame」の3曲目にして表題曲、「Power Of The Dragonflame」を予定しております。
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