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正15角形
2009年01月07日(水)
次回のコミケのネタは正65537角形作図法にしようかなと。 マニアックすぎるかなぁ?w
ということで、まずはネタフリ。
今回は正15角形。
定規とコンパスだけで作図可能な素数の正多角形は 3, 5, 17, 257, 65537です。それより大きい作図可能な正多角形が あるのかどうかは分かっていません。
そしてそれらの数を掛け合わせた数もまた作図可能です。 ただし1つの数は1回しか使えない。つまり、正9角形は作図できないけど、 正15角形は作図可能なのです。その理論でいえば作図できる最小の奇数の正多角形は 4294967295角形ということになりますね。
で、やり方ですが、正三角形と正五角形が作図できる人なら結構簡単です。 実際、正三角形と正五角形が正15角形には含まれるので、図の X
5
とX
6
が正15角形の弧になるから、これをもとに円を区切っていけばokです。
それで解決といえば解決なのですが、しかしまた、 以前にも書いたように、これは方程式、
x
15
-1=0 --(1)
の根と関係があります。それはガウス平面に書けば、半径1の円上の点を15等分した点になります。
「定規とコンパスで作図が出来る」ということは 「方程式の係数からはじめて、平方根と加減乗除を繰り返すだけで解が求まる」 ということと同値。
故に(1)が方程式として解けることに他なりません。 そこで今回はこれをといてみようかなと。
まず(1)式を因数分解。 自明な解1があるから、(x-1)で因数分解できるのはガチ。
残りですが、 3乗根および5乗根もまた根になることがわかっているので (x
2
+x+1)および (x
4
+x
3
+x
2
+x+1) で因数分解できます。 計算してみると
x
15
-1=(x-1)(x
2
+x+1)(x
4
+x
3
+x
2
+x+1)(x
8
-x
7
+x
5
-x
4
+x
3
-x+1) となります。この4項目の8次方程式
x
8
-x
7
+x
5
-x
4
+x
3
-x+1 --(2)
が解けてしまうのです。どうみても解けそうにないこの式が解けてしまうというのは なんとも不思議です。この式の8根は、ガウス平面状のX
1
, X
2
, X
4
, X
7
, X
8
, X
11
, X
13
, X
14
になるのはわかっています。つまり
(2)=(x-X
1
)(x-X
2
)(x-X
4
)(x-X
7
)(x-X
8
)(x-X
11
)(x-X
13
)(x-X
14
)
右辺を展開すれば
x
8
-(X
1
+X
2
+X
4
+X
7
+X
8
+X
11
+X
13
+X
14
)x
7
+...+X
1
X
2
X
4
X
7
X
8
X
11
X
13
X
14
だから(2)式とx
7
の項と定数項の係数を比較すれば
X
1
+X
2
+X
4
+X
7
+X
8
+X
11
+X
13
+X
14
=1
X
1
X
2
X
4
X
7
X
8
X
11
X
13
X
14
=1
となります。
ここでちょっと中断して基本事項の確認。
X
5
, X
10
は1の3乗根(つまりω)、すなわち x
2
+ x + 1の解だから、
。
また、X
5
+ X
10
= -1。
X
3
, X
6
, X
9
, X
12
は1の5乗根、すなわち x
4
+ x
3
+ x
2
+ x + 1の解だから、全部足すとやはり-1。
これを踏まえて次のステップにいきます。
A
0
=X
1
+X
2
+X
4
+X
8
A
1
=X
7
+X
11
+X
13
+X
14
とすれば
A
0
+ A
1
= 1
です。一方 A
0
A
1
を計算してみると
(X
1
+ X
2
+ X
4
+ X
8
)(X
7
+ X
11
+ X
13
+ X
14
)
=(X
1
+ X
2
+ X+4 + X+7 + X+8 + X
11
+ X
13
+ X
14
)+ (X
3
+X
6
+X
9
+X
12
)+4X
15
=1 -1 + 4 =4
故にA
0
, A
1
は x
2
- (A
0
+A
1
)x + A
0
A
1
、すなわち x
2
- x + 1の根で
次に
B
0
= X
1
+ X
4
B
1
= X
2
+ X
8
とすれば
B
0
+B
1
= A
0
B
0
B
1
= (X
1
+X
4
)(X
2
+X
8
) = X
3
+ X
9
+ X
6
+ X
12
= -1
故に同様に計算すれば
最後に
X
1
+ X
4
= B
0
X
1
X
4
= X
5
= ω
だから
となります。これが解(の1つ。そして偏角が最小のもの)。式で書くと
根号の符号をどちらに取るかという問題があるけれど、正しく選択すればX
1
が見事に求まります。
なお
googleで計算する
とこうなります。→
検算結果
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凄ぇ! 何が凄いって、TeXみたいに数式書けてる。オリジナルblogエンジンの威力?
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