JavaScript の catch節とスコープ

今更車輪の再発明かもしれないけれど、JavaScriptを圧縮する(難読化する)プログラム作ってます。 nodeで動くものはゴマンとあるようですが、フルスクラッチでruby 100%が目標です。

そんなわけで、ECMA262を読破してるのですがおかげさまでJavaScriptに詳しくなりつつあります。 この手のソフトの中ではuglifyjsがなかなかに好成績を出すんですが、場合によってはそれより小さくできているように見えます・・・めでたい。 ただし本当に正しく圧縮されてるのかは試験する余地がありますが・・

さて、圧縮する過程で苦労してるのがJavaScriptのスコープです。 JavaScriptのスコープは単純なようで難解です。 例えば以下のようなコードを実行したときに何が帰ってくるのかすぐに正しく答えられる人は少ないんじゃないか?と思います。

function zzz(){
    bbb = 2;
    try{
	throw 3;
    }
    catch(bbb){
	var bbb;
	console.log(bbb);
	bbb = 1;
    }
    finally{
    }
    console.log(bbb);
}
zzz();
console.log(bbb);

結論からいうと結果は

3
2
undefined

です。 順番に紐といていきます。

varは function内のどこで宣言しても同じ効果がある。

関数内でvar宣言した変数は外部との関係が断たれるわけですが、この宣言はどこでしても同じです。極端な話 関数の一番下でひっそりと書いておいてもいいのです。もちろんむちゃくちゃ分りにくくなりますが・・・ よって、catchの中にある var bbbは

function zzz(){
    var bbb = 2;
    try{
	throw 3;
    }
    catch(bbb){
	console.log(bbb);
	bbb = 1;
    }
    finally{
    }
    console.log(bbb);
}
zzz();
console.log(bbb);

と書いたのと同じです。つまり bbbは 関数zzzの内部でのみ有効な変数ですから関数内でいくら 値を変更したとしてもグローバルな bbbは代りません。よって最後の consoleは undefinedを 返します。

catchの引き数は catchの中のみで有効である

catchの内部はハンドルした例外が入る bbbが優先されます。 よってcatch内では bbbは 3になっています。よってconsoleの出力は3となりますし、 bbbを別な値に書換えてもvar宣言された bbbはもちろん、グローバルなbbbも変化しません。 というわけで、最初に書いたような出力になるわけです。 なんかややこしいいですが、 1. functionの内部で var宣言された変数は、局所になる 2. var 宣言はどこかで一度すればよい。 3. ただし、catch節の引き数だけは例外にcatchで有効 と覚えておくと実務的には困らないかな?と思います。

あ、あとこちらもよろしく。ここまで書いておいてなんですが、まだこの問題にちゃんと対処できていません・・・

minjs 0.1.5
https://rubygems.org/gems/minjs

Posted by issei

カテゴリ: 雑記