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真・うかつ絵日記
日々うっかり
クリフジと長吉
2006年06月30日(金)
<真うかつエピソード2633>
前に「ダービータイム2006」で牝馬で日本ダービー勝ったよ~んという
自慢話
をした時にチラっとだけ触れましたが、今を去ること60数年前、クリフジという名馬がおりました。自慢話の通り、現実世界において日本ダービーこと東京優駿を勝った唯一の牝馬です。ついでに言うとこの馬はオークス馬でもあります。現在のJRAのレース日程では、オークスとダービーは連続で開催されるので、この開催日程であり続ける限り、事実上この二つの冠を取ることは不可能です。クリフジはこれ以外に菊花賞も取っていますが、2位以下にダービーは6馬身、オークスは10馬身、菊花賞は測定不能の大差と、ぶっちぎりの強さを発揮し、生涯成績11戦11勝の負け無し。今でも「最強の牝馬は何か」と問われてこの馬を挙げるオールドファンも多いことでしょう。
と、これほどの名牝にもかかわらず、主戦騎手であった前田長吉はかなり謎の多い人物です。クリフジでダービーを勝った時は、戦時中の人材不足からまだ騎手見習いだったそうで、この時の年齢は間違いなく歴代ダービー騎手の中でもっとも若いはずなのですが、20歳とも21歳とも言われハッキリしません。
その後長吉は出征、シベリアで抑留されてそのまま帰らぬ人になりましたが、今日の地元紙(言い忘れてましたが長吉は現在の八戸市の出身です)に載っていた記事によると、身元不明だった6柱の遺骨のうち、一つが長吉のものと判明したそうで、変わり果てた姿とはいえ、近いうちに60年ぶりに日本に帰って来れる事になれそうです。死亡時の年齢は23歳だったそうなので、逆算すればようやくダービー勝利時の年齢もハッキリすると思われます。
ところでその後クリフジは繁殖牝馬となり、その血は牝系から脈々と今の競馬界にも受け継がれております。そして24歳で老衰により天寿を全う。おそらく
主戦騎手より長生きした競馬馬はこの馬ぐらいのもの
でしょう。
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