日々うっかり
【真うかつエピソード7044】
前回の続き。
カテーテル検査が終わり病室に戻ってきたオイラはベッド上での安静を言い渡されます。カテーテルを注入した足首の静脈の方は早くて4時間、手首の動脈の方は2時間透明のプラスチックのプレートを付けたバンドで強力に縛り、その後ちょっとだけ緩める、という流れになりました。
足の方は以前やっているのでまぁいいとして、手首ですけど、
何かむっちゃ紫色になってんですけど・・・
我慢できないようでしたら痛み止めを打ちますよ、と看護師さんには言われましたが、とりあえず大丈夫な気がしたので断りました。
手首はあんまり動かすな、と言われましたので、その日の夕食のおさかなフライは箸が持てなかったので食べられず。ご飯はおにぎりにしてもらい、みそ汁で流し込んで終了しました。
検査2時間後、腕バンドを緩めてもらいましたが、相変わらず何か紫。かなりの圧で止血しているので内出血してるとです。
そして4時間後、股関節の方をチェックしてもらいましたが、どうも止血の具合がよろしくないとのことで、朝までの安静になりました。実はオイラみたいなコレステロール因による心筋梗塞患者は血液が固まりにくくなる薬を飲んでいるので、出血が人より止まりにくいらしいのです。
そんなこんなで腕に止血バンド、足の方は安静で固定されたまま、という嫌な状況のまま就寝時刻を迎えましたが、例によって麻酔が切れてくるにしたがって、これが両方とも痛いのなんのって。入院してからこの方最大級のダブルパンチで、つくづく痛み止めを断ったことを公開しました。手首があまりにも痛いので、金属のベッドの落下防止柵で冷やしたりなんだりしましたがそれでも痛くて眠れません。そのまま一睡も出来ないまま朝を迎えました。
結局バンドが外れて安静が解かれたのは明けて10時ごろでした。我ながらよく耐えたと思います。
その20につづく。
←その1。
【真うかつエピソード7041】
なんだかんだとカテーテル検査の日がやってきました。このカテーテル検査というのを(素人なりに)どんなもんか説明すると、
腕の動脈、もしくは股関節の静脈から
直径2mmほどの管を入れて、心臓近辺を撮影したりなんだりする検査のことです。
導入されてから結構日が経つ検査で、今日もどこかの大病院の循環器科で行われていると思われる普遍的な検査ではありますが、それなりに危険を伴います。もちろん死亡例だってあります。とはいえ、これやっとかないと以前のステント手術の具合とかもわからんし、退院させてもらえんのよ。
逆に言うと、これで問題なしのお墨付きが出たら退院の日取りも決まるという大事な検査でもあります。
てなわけで、手術日が近づいてくるにつれ緊張が高まったかーというと実はそうでもなく、以前ステント手術で股関節からカテーテル入れてますからね、あんまり怖くなかったり。これから同検査を控えている同室の人たちには色々聞かれたけど。
てなわけで検査当日、点滴等の事前準備を終えてストレッチャーに移され、盛大なお見送りを受けたオイラは階下のSFチックな施術コーナーへと移動していきました。
先ほどカテーテルは手首、もしくは股関節から入れると書きましたが、術後手首から入れた場合は2時間ほどの安静で済みますが、股関節の場合は半日ほどベッドに固定されてじーっとしなければなりません。オイラとしては手首でお願いしたかったのですが、生憎と両方からということに相成りました。
術前に当然麻酔を打たれますが、これが結構痛いものの、検査自体は特に痛いってことはなく、なんかモゾモゾしているうちに終わっちゃいました。大仰なわりにそんなもんなんだ、と思いましたよこの時は。
そんなこんなで検査を終え、病室に戻ってきたオイラでしたが、この後この入院生活において最大級の激痛と戦う羽目になったのです。
その19につづく。
【真うかつエピソード7038】
心カテ検査の日取りも決まり、大分気が楽になってきたその前後、病院で実際にあった細かいエピソードを書いておきます。
・下半身まっぱのおじいちゃん廊下をウロチョロする事件
直接見てはいないのですが、どうもおトイレで粗相をしてしまい、病衣の下だけ脱いでうろちょろしてしまった模様。見ちゃったらビックリしますよね。
・入院患者さんの家が火事になった
もらい火で半焼してしまった模様。もうお気の毒としか言いようがないです。
・大家族やってくる
オイラが入院してこの方、オイラより年上の人は全然おらず、一番近い人でも干支が一回り以上離れていたのですが、だいぶ後半になってとうとうオイラより若い人が入院してきました。それも記録大幅更新、20代です。しかも結構な大家族で兄弟が昭和初期でも多かろう、というぐらいおり、
お見舞いがまぁにぎやかだこと。
なお、元気な人が多い病室だけあって、彼女も検査がメインの元気なお嬢さんでした。もうとっくに退院しただろうなぁ。
・おばあちゃん勘違い事件
病棟で使っている点滴は、機械式のと非機械式のがあって、機械式の奴は不具合が起きると警告音が鳴ります。この音が結構曲者で、一度鳴り始めるとピンポーン、ピンポーンと結構な音量で鳴り続けます。昼間はそれほどでもないのですが、消灯時刻を過ぎると流石に静かなので結構響いちゃいます。それを聞きつけたちょっと痴呆は入ってるものの足腰がムチャクチャ達者であろうどっかの部屋のおばあちゃんが、
「はいはいはいはい、今出ます~」
と、玄関にお客さんが来たものと勘違いして凄い勢いで走り去るのを目撃しました。それを追いかける看護師さん(夜中なので数人しかいない)、
「おばあちゃん、ここは病院ですよー」
「そっちは玄関じゃないですよー」
と、必死でなだめて部屋に連れ帰りましたとさ。
なお、このミニコントは2夜連続で開催されました。看護師さんって大変だなー。
ちょっと長くなってしまったので今回はこんなところで。
その18につづく。
【真うかつエピソード7035】
新しい部屋に移ることになったオイラでしたが、まだ予断は許しません。新しい部屋が前の部屋より厄介な人の巣窟の可能性もあるのです。
で、まぁ実際に移ったら、先に移動していた経理の人をはじめ、皆さん気さくでいい人が多く、またトイレから遠いこともあってか普通に歩ける元気な人がほとんどでした。中には手術したその日にスタスタと2本足で歩いた戦前生まれのおばあちゃんとかいたし。
というわけで、環境改善に成功したオイラのMPも元に戻り、随分心に余裕が出てきましたよ、と。
ところで、入院からここまで約2週間。その間何人か退院する同室患者さんを見送りました。その際必ず薬剤師の先生に投薬指導を受け、薬と相性の悪い食物について教えられるわけですが、ほとんどの人が、
納豆と青汁禁止なんだよな。
納豆とかむしろ心臓病に良さげなんですけどね、循環器治療のメジャーな治療薬の一つ、ワーファリンが納豆や青汁に含まれるビタミンKで効きを弱めてしまうらしいです。
でまぁ大概の青森の人は納豆が大好きなんで、皆さんこの話をされると、えーーーーってな反応をされるのですが、おばあちゃんがたの青汁愛飲率の高さにも結構驚きました。そりゃまぁあれだけテレビでガンガン宣伝してるんだからどっかに飲んでる人がいるんだろうなーとは思っておりましたが。アテクシ?オイラは大丈夫みたいですよ、ワーファリン飲んでないから。納豆はともかく青汁は飲まないけど。
閑話休題、そんなこんなでこちらの部屋に移ってからは特に大きな問題はなく、順調に検査とリハビリの日々を過ごしておりました。
そして数日後、ようやく次の山場の予定日が決まりました。心臓カテーテル検査、以前やったステント手術や他の異常などを診断する重要な検査です。
その17につづく。
【真うかつエピソード7034】
ヘッドフォンを通してもイマイチなのでおそらくサウンドボードの性能がイマイチなのであろう。盲点だが変えるのも面倒なのでここは我慢するしかないかなぁ。
それはそうと、いらすとやさんの、
このイラストは
需要があるのだろうか・・・。あるから作られたんだろうし、今使ったわけだが。
【真うかつエピソード7033】
同質患者の一人が別室に移り、また新たなおばあちゃんが入室してきたワケですが、この人が以前の曲者2名ほどではないですけど、ちょっと困った人で、日中イヤホンやヘッドフォン無しでテレビを見るって悪い癖があったんですよねェ。まぁ流石に昼間ですと看護師さんもほぼノー注意だし、個人的にはヘッドフォンの音漏れよりマシな部分はありましたが、あんまりキョーミの無い芸能ニュースとか、画面の見えない海外ドラマのセリフとか聞かされるのも苦痛なんで、この頃から病室を離れて談話室で過ごす時間が増えました。つっても回診や検査の時間は部屋にいなければマズいので、いても30分ぐらいでしたが。
で、談話室で何するかつったら、雑誌やマンガを読む以外だとパズドラとコトダマンぐらいしかないわけで、前半パズドラで主に潜ってたダンジョンは、
9月クエストチャレ8。
初見でブブたまドラに毒の海に沈められて以降、何度挑戦しても挑戦しても跳ね返される超絶難易度のダンジョンでして、一日2,3回チャレンジしてもボスのマシンゼウスに至るまでがまず困難、当たってもコンボ不足で何かやられるの繰り返しで、ボスはおろか固定リーダーの五右衛門にすら憎悪を抱くハメになったある日、ようやく勝てました。オチコンで。偶然。
なお、後半は星空の夜空が配信されたので、そればっかり周回していたということです。
一方コトダマン、こちらは電池食いでもありますし、ダンジョンによっては攻略に10数分以上かかるところもザラなので、主に行くのは低難易度。マルチが重要なゲームではありますが、これは本当に難易度の低い曜日や初級の降臨しか行けませんでしたね~。
まぁそんなこんなで忍耐の日々を過ごしていたある日、またもや転機が。その日の午前中、看護師さんがやってきて言うことには、
「HARUKOさんすみません~。またちょっと歩行困難な患者さんがいるんで、部屋変わってもらいます~」
・・・危うくシャワー許可が下りたあの日以来のガッツポーズが出るところでした。これは後付け許可取りの決定事項でして、その日の午後には家財道具一式持って、トイレからかなり遠い(つまり厄介な人だらけのこの部屋からも遠い)別の部屋に移ることになったのです。
その16につづく。
【真うかつエピソード7031】
狭い社会での人間関係という新たな苦労をしょい込む羽目になったオイラですが、並行して別の問題も抱えておりました。お風呂の許可下りない問題です。
一応炊事場までの歩行許可は下りていたので、タオル絞って体を拭くことぐらいは出来ましたが、髪の毛の方がどうにもならず、日に日に自分の体臭で夜眠れなくなってきました。これには本当に参ったので、看護師さんとか研修医の先生とか病院のスタッフが来るたびに、お風呂まだ入れませんカー、と相談しまくったのですが、なっかなか下りません。
とか言ってる間についには、
ハエがたかるまでに;
粘って粘って粘る事入院から数えて10日目、ようやく主治医の先生からシャワーの許可を取り付けた日には、人生最大のガッツポーズが出ました。ところで先生が言うことには、
「まぁ、髪を洗うだけだったら炊事場でもできますけどね」
・・・
この時になってようやくオイラは悟りました。偉い男の先生って奴は基本的にデリカシーが無いというか、女心がわかっていないし、こちらから直接猛アピールしない限り、能動的に動いてくれないものだと。
まぁとにかく久しぶりにシャワーを浴びてサッパリしたオイラは多少MPを回復することが出来ました。
その頃病室ではまた新たな動きがありました。オイラの入院していた部屋は比較的トイレから近く、歩行困難だったりおしっこが近い患者さんを優先的に入れる方針だったのですが、ここに新たにそういった患者さんを入れなければならなくなったのです。現在部屋は満室、必然的に一人遠くの部屋へ追い出さなければならなくなったわけですが・・・
結論から言うと、オイラと一番仲の良かった経理の方でした。確かに一番元気そうだったもんなー・・・。
そういったわけでオイラの忍耐の日々はまだ続くのでした。
その15につづく。
【真うかつエピソード7028】
厄介な同室者とのコミュニケーションで図らずもメンタルを削られるハメになったオイラでしたが、フィジカル面では結構好調で、術後の後遺症もなく、リハビリもどんどんこなし、ついには病棟内歩行自由の許可を取り付けました。この調子ならそろそろ院内コンビニまで行けるんじゃないかんーっとスマホに電子マネーアプリをダウンロードしちゃったり。
そんなこんなでまぁまぁ順調に回復していったオイラでしたが、ここで6人部屋の空いていたオイラの向かいのベッドにもう一人患者さんが入ってくることになりました。この方がまた前回の人とは別の意味で曲者で、ちょっと認知症が入ってるらしく、どなたとも自分から話そうとはしません。最初はおとなしくていいおばあちゃんだなーっと思ってたのですが、たまたま床に落ちたものを拾ってあげたのを切っ掛けに、何かしてほしいことがあると、いちいちオイラの方をじーっと見つめてくるようになりました。といっても例によって向こうからは喋らない人なので、「何か用ですかー」とこちらから話しかけることになります。でも返答はありません。
「何か落としました?」
無反応。
「テレビ見たいの?」
「おトイレ?」
「う〇こしたい」。
万事がこんな感じで。
しょうがないので、ナースコールして看護師さんを呼んであげたりするんですけど、喋れないわけではないので、次から自分でナースコールして下さいねー、といっても自分からは微動だにせず。こちらが手を出さなければ自分でやるかなー(病棟内では自立を促すために出来ることは自分でするのが基本です)と思って極力視線を合わせないようにしていたら、なんか一日中、
こっちを見つめてくるようになりました。
ここまでくるとホラーです。
せっかくリハビリが順調なのにこれではSAN値が底をついておかしくなってしまう!と、危惧したオイラはひたすらリハビリを頑張り、一日も早く退院しようと心掛けました。実際順調だったしこれなら来週あたりには退院は無理だろうけど、一時帰宅の許可を取り付けてたまった仕事を片付けられるかな・・・なんて話を見舞いの家族にしたところ、
「お前心筋梗塞舐めすぎ、ポータブル心電図も外れてないのに帰宅許可とか出るわけないじゃん」
・・・ま、実際このポータブル心電図が外れてないおかげで、電波の届かない売店まで行く許可が下りず、せっかくダウンロードした電子マネーアプリも使えずじまいだったんですけど・・・でもそれならいつ頃退院出来ますかいね?
「わかんないけど〇〇(同じ病気になった親族)の時は3か月ぐらい入院してたな」
その14へつづく。
【真うかつエピソード7024】
入院生活も一週間が過ぎた頃、比較的元気だったおばあちゃん(よく喋る人とそうでもない人)が相次いで退院されていきました。加えて半分寝たきりのおばあちゃんが手術のためICUへ移動し、一気に人が入れ替わる事に。
新しく入ってきた方は、今まで見た中では一番若い(と、いっても60代)、仕事も経理でオイラと似たような職種ということもあり、結構簡単に打ち解ける事が出来ました。それともう一人、こちらも60代、オイラからはベッドの位置が離れているのであまり話しませんでしたが、経理の人とは位置も年も近かったので、こちらもすぐに仲良くなったご様子。
そして最後に来られた方・・・実はこの人がなかなかの曲者でした。全く包み隠さず正直に言っちゃうと、今まで出会った人の中でも最大級に苦手なタイプでした。
どのあたりが苦手かというと、まずは喋る話の内容。大まかに分類して自慢話とグチと文句なのですが、自慢話はともかくグチが必ず会話の相手に同意を求める感じなのです。例えば、
「ここのご飯って不味いわよねぇ、ウチの犬だって食わないわよ、そうよね?」
とか、全てがそんな感じで。適当に流しましたけど、こっちがそは思ってもいないことまで回答にyesを求められ続けるのはしんどいです。一度反論してみましたが、基本的に年配者という奴は若造の意見など微塵も聞かねェということが分かっただけでした。
文句は主に看護師さんに関することなんですけど、結構いい度胸をしている方で、些細なことでもイチイチ本人に直接言うもんだから、それを日に何度も聞かされるこちらも辛いです。
あまり文句の垂れ流しを聞くのも厳しいので、一番無難な話題、自慢話になるように誘導すると、なぜか過去のヤンチャの武勇伝の話になっていて、これがここではとても書けないような話だったりしちゃったり。
もうね、一言でいうとこういうことです。この状況、
逃げ場が無いもんね。
その13につづく。
【真うかつエピソード7022】
急に画面がブラックアウトしたので、コードが外れたのかな?と思ったけどしっかり繋がってるし、よく見たら電源そのものが落ちてたのよ。コードを抜き差ししてもウンともスンとも言わないので、あ、こりゃダメだな、と。ホント壊れる時って立て続けだなぁ。
古い奴だししょうがないな、って新しいの買ったんですけど、もうちょっと前に壊れてくれたらパソコンも画面一体型のを買ったのにな、トホホ。
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